Guri@VOICEROIDブログ

日常やゲーム、ボイロ等ををゆるく書き綴るブログです。

精神科病院で介護士という仕事を5年間やった実体験

f:id:Loosely:20210314122150j:plain


どうも!皆さんこんにちは、Looselyです!


皆さんは介護士という仕事に興味はあるでしょうか?


僕は20代半ばから5年間、病院の介護士として働いていました。その実体験の感想を今回お話しようと思います。


この話で介護士の全てが決まる訳ではないですが、少しでも参考になればと思います。


何故病院の介護職に就職したのか?


僕が介護職に就職したのは実にシンプルです。


「こういう職種なら不採用にはならないな」


こんなことを思っていました。クソ甘ですね。


この考えは当たっていて、いつでも人材不足の病院や施設での職はどんな人で採用します。


流石に経歴がヤバい人や態度等が悪い人は採用しませんが、それに当てはまらなければ採用されます。


無事?就職を果たした僕に待っていたのは、壮絶な介護・看護の世界でした。

激動の認知症病棟編

最初に配属されたのは認知症病棟です。
言ってしまえばボケてしまってまともな日常生活を送ることができなくなって支援が必要な高齢者等が生活を送る場所です。


第一印象は「異様な雰囲気がする」です。


見るだけならどこにでもいそうな高齢者。
話をかけてると、息子さんや旦那さんと間違われたりして話にならなかったり。もちろん話が通じる方もいます。


大体の方が物忘れが異常に激しいだけなので、毎日初対面状態ですが。笑


仕事内容も生活援助なので、着換え介助、お風呂介助、トイレ介助、オムツ交換等が主です。


それに加えて病棟・病室の掃除やトイレ掃除、ごみ捨て、
起床介助、就寝介助等、仕事が沢山あります。


足を止める暇はありませんでした。笑


職員達も業務に忙殺してますので、落ち着いて仕事を教える環境もなかったので、よく見てよくメモしてよく理解するしかありませんでした。


恐らくどの病院や施設でも同じようなものでしょうけど、初めての介護職は僕にとって「異様」な場所でした。


そもそも空気自体が「異様」なので、合わない人は絶対に続かないでしょう。


幸い高齢者と話をしたり、関わったりするのは好きな方だったので、「異様」な空気の中でも仕事を続けることが出来ました。

夜の勤務で朝のオムツ交換をする前に、栄養ドリンクで乾杯してたのはいい思い出です。笑


精神を鍛える精神科病棟へ


毎日せかせか仕事して、やっと慣れてきた1年を過ぎた頃に精神科病棟への異動を命じられました。


「マジかよ…」


仲の良い職員の人も結構できてきて、働きやすい環境になってきたなと思った矢先でした。


僕自身、納得できなかったので何故異動なのか聞いてみたら


「ローテーション」


と、たった一言で切り捨てられました。


別に他の病棟で来てほしいと言われた訳でも、他の病棟で勉強してほしいとか、そんな理由はなく


「ローテーション」でした。


当時の僕は全然納得できなかったのですが、他の職員さん達から


「精神科は肉体的に楽だからいいよ〜」


という言葉はフォローだったのかは定かではありませんが、「肉体的に楽ならまぁいいや」と無理矢理納得して異動しました。


しかしそこは、認知症病棟は肉体的に消耗する場所に対して、精神科病棟は【精神を消耗】する場所でした。


確かに肉体的には楽なものでした。


基本的に認知症病棟とやることは変わりませんが、多少は職員や患者の方と話すことができました。


サボってたりもしてましたが。笑


患者の方も自立してる方が多く、介助は必要であれど認知症病棟程ではなく、夜勤もゆっくり座って過ごすこともできました。 


しかし、患者の方は【精神病】なのです。


少しでも機嫌が悪ければ大声をだして不貞腐れたり、わがままになったりと、簡単な言葉で言えばこのような感じが多かったです。


もちろんその時は言うことなんて聞きません。


というか、聞いてくれる時と聞いてくれない時の差が激しすぎるので正直面倒臭いのです。笑


【患者】という枠に入っている間は、我慢はできました。
【病気だから仕方がない】という言い訳が利用できたからです。


それでも、かなりイライラした毎日を送っていたと思います。笑


そして、上記の言い訳すら使えない事態があったのです。


そう、【職員の人間関係】です。


幸い僕は他の職員の方とは悪い関係を築いてはいないと思ってます。(鈍感で気付いてないだけかも。笑)


ですが、病院は所謂女性の職場です。


あの人はああだとか、この人はこうだとか、陰口が酷く表面上仲が良くても、ギスギスしている感じがありました。


男性にも似たような事はありますが、当時は男性が僕含めて二人だけでしたので、より目立ってました。


もちろん本当に仲の良い職員の方もいます。


僕は他人の仲の悪さなんてどうでもよかった方なのですが、やはりイライラする毎日を送っていました。


言うこと聞いてくれないの患者の方に怒ったり、職員の仲の悪さにげんなりしたり。


恐らくこの時期が人生で一番感情の起伏が激しかったと思います。笑


そして、精神科病棟のいた末期にはむしろ悟ってきた感じで、感情の起伏は収まっていました。


「怒るだけ無駄、気にするだけ無駄だから冷静でいよう」


ここが僕の感情に対してのターニングポイントでしょう。


いるだけで精神が鍛えられるとはラッキーなものです。笑



今の職場は施設ですが、悟ってしまったせいで落ち着きがあると勘違いされ、実年齢より高く見えているそうです。笑


そんな精神科病棟に1年半程勤め、また異動のお時間となりました。


はいはい。と思いつつ次の場所は


【男性閉鎖精神科病棟】です。




激動に耐え、精神を鍛え、諦めを得た閉鎖精神科病棟


男性閉鎖精神科病棟と精神科病棟の違いは

・鍵が厳重に閉まっている
・男性のみ
・隔離病棟がある

僕がいた病院は大まかにこの3つでした。


今言ったのは男性閉鎖精神科病棟の話です。
普通の精神科病棟は鍵も開いてるし、男女混合だし、隔離病棟などありません。


これまで3年程勤めてきましたが、はいはい異動異動とそのような気持ちになって、恐らくここら辺から転職を考える様になりました。


男性閉鎖病棟は男性職員が多く、僕も男なのであまり気を遣わずに仕事をすることができていました。


ですが、今度はもっと重症化している精神病患者がいる病棟です。


基本的に話はできるものの、すぐ喧嘩腰になったり、実際患者同士で喧嘩して流血沙汰になったりもしました。


その度に【隔離病棟】という独房に入れます。


これ以上他の患者に暴力を振るわない様にするためと、他の患者からも暴力を受ける可能性を潰すためです。


そして、その【隔離病棟】の存在が、僕を諦めさせ、退職へ追い込む理由の1つとなります。


【隔離病棟】は精神的に病気を患い、他人にも自分にも危害を加える人が入る病棟です。 


例えば、上記他に

・意思疎通が困難な上に暴力や窃盗をする人

・薬物乱用で日常生活が困難な人 

・家族に暴力を繰り返して、精神病と診断された人


等の人達がいます。


つまり大体は犯罪を犯して、精神病と診断された人が入る病棟です。


僕にはこの【隔離病棟】での介護は精神的に堪えました。笑


一番嫌だったのは【隔離病棟】への直接入院してくる場合です。


ほぼ騙して入院させるので、当然暴れます。
それを複数人で取り押さえて、無理矢理【隔離病棟】へ放り込みます。


気持ちの上では分かっているんです。
こうしないと本人もまともに暮らせないし、他の人にも危害がでます


ですが、どうしても嫌だったんです。


本人達は何故自分達から【隔離病棟】という名の独房へ入らなければならないのか?


という当然の疑問があるので、暴れますし、叫び倒します。


【隔離病棟】へ入ってからも「出せぇぇー!!」と叫びながら扉を殴ったり蹴ったりします。


そんな姿を見ていると、自分の中で何が消耗していく感覚に陥りました。


僕が甘い考えを持っているのは無論分かっています。


誰かしないといけない仕事なのです。
こんな仕事がなければ、刑務所はパンクしますし、他人にも沢山の被害が出ます。


しかし僕の性格上、胃がキリキリする程嫌な仕事でした。


そんな中で2年も働いた事は、僕の人生の中で最も褒められることではないかな?と思います。笑


そして僕はそこで働くことを諦めて、逃げ出すために介護福祉士の資格を取得して、その一年後に退職をしました。

その間に結構無気力状態になってたと思います。


閉鎖精神科病棟での人間関係は良好で、居心地は悪くなかっただけに少しばかり尾ひれが引きましたが、今でもそこの職員の人達とは交流がありますので、問題はないかなと思ってます。



その後の話はとしては、再就職した施設に絶望して5日で退職したり、退職後に日本一周を始めたり、独立できる様な勉強をしたり、介護施設に再就職したりしてます。


日本一周の話はざっくりとこのブログで記事にしてますので、よければ見ていって下さいm(__)m


この話で本当に勘違いしてほしくないのが、この話が全てではないという事です。


今回は悪いところばかり話をしたと思いますが、良いところも本当に一杯あるので、偏見だけは持たないようにしていただけたら幸いです。 


では、長くなりましたがこの辺で失礼しますm(__)m


ありがとうございました!