Guri@VOICEROIDブログ

日常やゲーム、ボイロ等ををゆるく書き綴るブログです。

【VOICEROID小説】正妻戦争勃発!クリスマスの大騒ぎ!

f:id:Loosely:20211223203232j:plain

 

 

楽しい楽しい聖なる夜

 

キリストの降誕を祝う日に

何故日本人が騒いでいるのかは詳しくは分からない

 

知りたい人はググってくれ

 

だが日本でのクリスマスは家族や恋人と

楽しく過ごす聖なる日

 

今年もあかりとゆっくり過ごす予定だった…

 

 

しかし…

 

 


リビングは凄惨な状況だった


倒れているあかりに問題児姉妹
テーブルに散乱するクリスマス特有の料理たち


どうしてこんなことに…

 

 

 

 

 

「いやぁ、誕生日の後にクリスマスとは幸せです!」

 

ふんふんとクリスマスソングの鼻歌を歌いながら

部屋の飾りつけをしているあかり

 

クリスマスツリーはもちろん

リースやガーランドといった飾り達を

手際よく部屋に飾り付ける

 


「ケーキましましだな」

 

「今日もいっぱい食べますよぉ!」

 

今日も元気にエンゲル係数をぶっ飛ばす宣言

別に宣言しなくても毎日ぶっ飛ばしてるけど…

 

でも、いつも幸せそうに食べるあかりを

咎める気なんて毛頭ない

 

いっぱい食べる、君が好き

 


「流石我が娘」

 

「そういうと思って」
「沢山料理を作ってきたわよ!」

 

「お母さんにミリアルさん!」

 

 

今年はあかりの提案でみんなでクリスマスを祝うのだ

あかりの母親(?)であるアリアルとその妹ミリアル

 

いつも世話になっているからと

今年はこういう行事毎には積極的に誘っている

 


「いらっしゃい」

 

「良かったの?あたし達がお邪魔して…」

 

 

ミリアルが少しばかり申し訳なさそうに言う

 

若干首を傾げ

重力に負けた綺麗な長髪がサラサラっと数本垂れる

 

流石にクリスマスという聖夜だからか

俺達二人を邪魔するのに引け目を感じている様だ

 

「きにすんな」

「あかりが言い出したからな」
「今年はみんなでパーティしたいって」

 

せっかくのパーティだ

気を遣われて楽しめないのは

こっちとしても本望ではない

 

気にしないで欲しいとフォローを入れておく

 

 

「それならよかったわ」
「姉さんが母性に覚醒するまでは」
「クリスマスパーティ的な事はしたことなかったのよ」

「だから、今日はちょっと楽しみにしてたの!」


「そうなのか?」

 

考えてみればそうか…

初めて会ったアリアルは、今の様なふざけた奴ではなく

冷静沈着という言葉が似合う女性だった

 

今は冷静沈着(笑)だけど

 


「なら今日は楽しむといいさ」


「ありがと!」

 

腕を後ろに組み

前屈みになりながらお礼を言うミリアル

 

その際にふわっと柔らかないい匂い

姉とは対照的な少女の様な笑顔

思わずドキッとしてしまう程の美貌だろう

 

大分慣れて平静を保てるようになったが

度々あかりに感づかれそうになるのは冷や汗ものだった

 


「むっ!これはケン〇ッキーの」
「クリスマス限定チキン!!」


「苦労しましたよ…」


「お母さん大好き!」
「あぁ、これが幸せというものなのですね…!」

 

入手困難なクリスマス限定のチキン

完全予約制で半年前から予約が開始されるが

すぐに予約がいっぱいになる代物

 

俺達は勿論予約できなかった

あの時のあかりの落胆ぶりは相当なものだったな

 

そんなチキンを持ってきてくれた母親に

嬉しさを最大の表現として抱き着くあかり

 

突然抱き着かれてびっくりしたのか

それとも嬉し過ぎてオーバーヒートしそうなのか

 

アンドロイドとは思えない程

顔が真っ赤になっていた


「昂ってるわ…」

 

「いつも通りだろ」

 

「これは…?」

 

限定チキンの隣の袋には飲み物が入った瓶があった

これは恐らく…

 


「シャンパンか?」

 

 

シャンパンにはアルコールが入っている

飲めるのは俺くらいだが…

 

あれ?この姉妹は飲めるのか?

 


「安心して、これはシャンメリーよ」


「アルコールのないシャンパンです」

 

なるほど、そんなものがあったんだな

 

「そうなのか、なら安心だな」


「貴方達クリスマスでいっつもいちゃついてんでしょ?」
「シャンメリーくらい知ってると思ってたわ」

 

「食うの優先だから」


「あぁ…そうよね」

 

そう、毎年食べるのが優先

 

ローストチキン、ケーキ、シチュー

コーンスープにピザやタコライス

 

その他にも様々な料理を作って食べて楽しんでいる

なので、飲み物は水や牛乳といったのが主だった

 


「なんか恥ずかしいんですけど…」

 

食べたばかりなのを暴露されて恥ずかしいのか

顔を赤くしてやめてほしそうな表情をしている

 

可愛い

 

「ではそろそろ乾杯しましょうか」


「はい、あかりにマスター」

 

いつの間にかシャンメリーをグラスに注いで

俺達に渡してくれた

 

「ありがとうございます!」


「悪いな」

 

淡い黄金色で微炭酸の泡がしゅわしゅわと

グラスの底から沸き立っている

 

綺麗に透き通ったその色は

飲む前から美味しいのだと認識させられる

 


「ではあかりちゃん乾杯をお願いします」


「はい!」

 

アリアルから乾杯の音頭を任されるあかり

元気よく返事をして

 

そのたわわに実った胸の前にグラスを持ってくる

 


「今日は楽しいクリスマス!」


「みんなでいっぱい楽しみましょう!」


「かんぱーい!」

 

かんぱーい!

 

「…うん、美味しいわね!」


「えぇ…そうですね…」


「ごきゅっ!ごきゅっ!」


「…確かにうまいな」

 

シャンメリーに三者三葉の反応

 

口当たりのよい微炭酸は口腔内でパチパチと

心地よい刺激を与えてくれる

 

味は葡萄酒の様な感じで

とても飲みやすく、アルコールが入っていても

簡単に飲み進めることができる

 

 

 

…ん?アルコール?

 


「これ・・・アルコールが入ってるぞ?」

 

「おい、ミリアル」

「これは本当にシャンメリーなのか?」

 

「…にゃによ?」

 

んんんんんんんんん?

 

「おかあしゃん!!」

 


まさか!?

 

本当にアルコールが!


「最近マスターにくっつき過ぎれすよ!」

 

いかん、これは手遅れだ

というか酔うのはえぇな!?

 

「…ほう」


「まうたーはわらひのなんれすからね!」

 

アリアルは顔こそ赤いが落ち着いている

ていうかアンドロイドって酔うの?

 

ミリアルは酔ってるみたいだけど

こいつらかなり人間寄りに体を改造してんだなぁ

 

「いかん、感心してる場合じゃない」

 

「おい、アリアル」

「大丈夫か!?」

 

一番マシであろうアリアルの肩を掴み

事態の収拾を図る

 

「見なしゃい、まふたーはわらひをえらんだのれす!」

 

駄目だこりゃ

 

「まうたー…!」

 

目に光が無くなってるー

わーいどうしようー

 

「あかり!!」

 

ミリアル!?

まさか実は酔ってなかったとか!


「まうたーはあらひのものよ!」

 

ミリアルさん

業火に油田を投げ付けないで下さい

 

「…は?」

 

「いやあ、いちどいってみらかったのよれぇ!」

 

その一度が永遠の過ちだと気づいて下さい

 

「わらひのほうがまうたーにふさわひいのれす」

 

 

俺はあかり一途だから

勝手に奪い合わないで欲しいなぁ

 


「ゆるひまへん!」
「おおぐいしょうぶれす!」


いいれしょう」

「あらひもやるー☆」

 

あぁあぁ、なんか始まっちまうぞ

早く止めないと!


「おいあかり、少し落ち着け」

「俺はお前が一番だぞ!」


「まうたーは下がっててくらはい!」
「てきがふらり…まけまへん!」

 

・・・

 

 

・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

リビングは凄惨な状況だった


倒れているあかりに問題児姉妹
テーブルに散乱するクリスマス特有の料理たち

 


戦いは、終わったのだ…

 

 

3人とも回り過ぎた酔いにダウン

 

 

 

 

勝者はいない…

 

 

 

 


「・・・・・」

 

 

 

「あぁ…」

 

 

 


「後片付け大変だぁ」(泣

 

 

YouTube動画版はこちら!

youtu.be